PLATINUM プラチナ萬年筆 PKW-5000 ツーウェイ14K という万年筆

PLATINUM プラチナ PKW-5000 ツーウェイ14K

PLATINUM プラチナ PKW-5000 ツーウェイ14K という万年筆を紹介します。

こちらは、プラチナ万年筆という日本のメーカーで1977年(昭和52年)に販売された少し変わった万年筆です。

プラチナ万年筆
1919年(大正8年)、岡山県で輸入万年筆販売を営んでいた中田俊一さんが、東京の上野で万年筆の製造販売を行う中屋製作所を創業。1928年(昭和3年)プラチナ万年筆の商標を登録し、地球のマークを使う。そして、1942年(昭和17年)にプラチナ萬年筆株式会社を設立する。

PLATINUM プラチナ PKW-5000 ツーウェイ14K

PKW-5000は、ショートタイプの万年筆で、普段は短めの長さですが、キャップを後ろにさすと長い万年筆になります。ショートタイプの万年筆は、持ち運びに便利でしたので、昔は多くありました。

この万年筆には、ツーウェイ14Kという名称が付いているのですが、それこそがこの万年筆の変わったところです。14Kとは14金ニブということをあらわしていて、俗に言う金ペンと言われるもので、滑らかな書き味を実現しています。

PLATINUM プラチナ PKW-5000 ツーウェイ14K

ツーウェイとは、万年筆のニブを裏表使えるということを意味しており、普通、万年筆は裏返して書くことはできませんが、このPKW-5000という万年筆は裏返して書くことができる変わった仕様になっております。(パーカーというメーカーでこのような使用で似たニブのものがあります)

ニブをご覧いただくとお分かりいただけると思いますが、鋭い三角形の少し変わった形状をしています。この形状だからこそ裏表使用できるニブになっているんです。

PLATINUM プラチナ PKW-5000 ツーウェイ14K

PLATINUM プラチナ PKW-5000 ツーウェイ14K

14金ニブは、40年経った今でも滑らかな書き味です。

写真下部の表と明記しているのが普通に書いたもの、裏と明記しているのが裏返して書いたものです。

ご覧の通り、線が細くなっているのがわかると思います。これ1本で普通と細字を使い分けることができるという優れものです。

通常、ニブというものは、書く角度に合わせて調整されている状態ですので、一方向からしか使用することができません。ですので、基本的には、右利き用になっています。

左利きでの書く方はそもそも引くより押す書き方となるので、厳密に言うと左利き用の調整が必要になります。

同様にこのニブも同じで、表と裏と調整がされており、どちらでも書きやすくされているということになり、普通の万年筆より手間暇のかかったニブとなっております。

PLATINUM プラチナ PKW-5000 ツーウェイ14K

しっかりとPLATINUM(プラチナ万年筆)のPが明記されています。

プラチナ萬年筆  PKW-5000(ツーウェイ14)
長さ:124mm(収納時)152mm(筆記時)
径:12mm(キャップ)11mm(首軸)
ニブ:14金(ツーウェイ)

40年前のものですので、情報はほとんどございません。もちろん手に入ることも少ないかと思います。

この万年筆は、父親から子供の頃にもらったもので、保管していたのですが27年前に日記を書くため日々使っていたものの1本です。

使っていた当時は、使っている万年筆の中の1本でしかなかったのですが、27年経った今となっては、本当に思い入れのある大切なMyBunguな1本となっています。

MyBunguは、所有者とともに年をとります。

この万年筆を見ていると、そのことを本当に感じます。
ともに歴史を刻み、人生の年月を経て今ここにともに存在する万年筆を見ているとMyBunguというものは、ともに年齢を重ねてきていたのだと気づかされるものです。

同じように年月を経た文房具は他にもあれど、それらの文房具は時が止まっているように感じます。

MyBunguは、これまでの歴史や年月を教えてくれる。

これがMyBunguであるか否かの違いなんだと、改めてこの万年筆が教えてくれます。

その人その人にとってそんなMyBunguが必ずあると思います。
目を向けていなかった、気づいていなかっただけなのかもしれません。

これは、『文房具という昔から変わらない身近な道具』だからこそ存在するものなのかもしれません。

そんなMyBunguに目を向けてみませんか。
アルバムを見るように、色々な思いを教えてくれるMyBunguに出会えるかもしれません。

そんなMyBunguと日々ともに過ごせるのはいいものですよ。

 

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